8番出口をやってみたい!とお子さんは言うものの、8番出口がそもそも何か分からないから、作り方も見当がつきませんよね…
でも、この記事を読めば8番出口がどんなゲームなのかが分かり、スクラッチでの作り方が分かるようになります!
8番出口とは、0番出口をスタートとして地下通路の間違いを見つけながら、8番出口を目指すゲームです。
このゲームを作るには、地下通路の間違いをどれだけ上手く作れるかがコツ!
低学年の子どもでも無理なく作れるように、小学生にスクラッチを教えている筆者が、画像をたくさん使いながら丁寧に手順を説明しています。
8番出口を遊んで楽しみながら、プログラミングを学んでいきましょう!
目次
8番出口とは?
8番出口とは「ホラー」と「間違い探し」の要素を掛け合わせた、永遠に同じ場所をループし続ける地下通路からの脱出ゲームです。
2024年の流行語大賞にもノミネートされていたほど、人気のゲームですね。
ルールはシンプルで地下通路に間違いが無ければ進み、間違いがあれば引き返すだけです。
出口は0~8番まであり、正解すると出口が0、1、2…と数が増えていき、8番出口にたどり着ければゴールになります。
間違いは様々な場所に存在します。
ポスターに間違いがあったり、蛍光灯が少なかったり…
もし間違いがあるのに進んでしまったり、間違いがないのに引き返してしまった場合は、0番出口に戻されてしまいます。
つまり8回連続で間違い探しに正解すれば脱出できる、というわけですね。

スクラッチでの8番出口の作り方
スクラッチで8番出口作る方法は2種類あります。
- リミックスさせてもらって作る
- 簡易バージョンを作る
リミックスさせてもらって作る
リミックスとは、他人の作品を参考にして自分の作品として公開できる機能のこと。
まず他人の作品をコピーさせてもらって、その中のプログラミングの一部を変えることができます。
リミックスは以下の手順で行います。
- リミックスしたい作品を見つけたら「リミックス」をクリック
※スクラッチにサインインしていることが必要です出典:https://scratch.mit.edu/projects/939374825/
- プログラミングを「作る」画面になり、ブロックを変更する
- 画面上にあるオレンジの「共有する」ボタンで、リミックスした作品を共有!
※共有する時は「メモとクレジット」に、「~さんの作品をリミックスしました!」と一言加えましょう。
実はリミックスするだけでも、プログラミング学習になるんです。
理由としては、以下の思考・手順が必要になるため。
- 組まれているブロックが、どんな動作になるのか思考する
(必要な部分のブロックを見つけて理解することが重要) - 変えたい部分のブロックを探す
- 自分が思い描く動作になるようにブロックを積み変える
これはプログラミングをする仕事でも考えたり行ったりすることが多いんです。
「0から作らないと意味がないのかな…」なんて思わず、むしろリミックスしないと損なくらい!
簡易バージョンを作る
8番出口の簡単バージョンを作るだけでも、良いプログラミング学習になります。
「ゲームのこの部分は、どうやってブロックを重ねれば良いんだろう?」と想像することで、良いトレーニングになるんですね。
ということで、8番出口に必要な要素と作り方を解説します。
- 0~8番出口に続く地下通路を描く
- ベースとなる地下通路を描く
- 間違い(異変)がある地下通路を描く
- 画面内を調べる
- 正解したら進み、不正解なら0番出口に戻す
0~8番出口に続く地下通路を描く
まず、0番出口に続く地下通路を描いていきます。

今回は上記のように描きましたが、オリジナルで描いても問題ありません。
この地下通路を作るときには、以下のように「白い四角」と「灰色の四角」がどちらも見えるまで縮小してから描きます。

上の画像のオレンジの四角部分まで使って地下通路を描くことがコツ!
「白い四角」の部分は、スクラッチの動きを確認する画面で見える場所になります。
「灰色の四角」はスクラッチの動きを確認する画面で見えない場所ですが、移動したりすると現れる場所。
以下の図のようなイメージですね。

そのため、「左側通行」と「出口の看板」は以下の場所に作ることがポイントですね。

「灰色の四角」まで全部使って描いたら、1~8番出口まで別のコスチュームとして作成します。

ベースとなる地下通路を描く
次に0番出口の地下通路を作ります。
ここで作るのは、間違いがない地下通路ですね。
これをベースにして、後々間違いを加えていきます。

こちらも「0~8番出口に続く地下通路」と同様、「灰色の四角」まで使って描くのがコツ!
すると、右に見えるように地下通路の一部だけが見えるようになります。
これで上下左右のボタンを利用して間違いを探す、ということができるようになるんです。
ベースの地下通路ができたら、左のコスチュームを選択する画面で右クリックし、複製しましょう。

複製したコスチュームには「異変あり通路1」「異変あり通路2」…と名前を付けていきます。
今回は10まで作成することにしました。
間違い(異変)がある地下通路を描く
まだ現時点では複製(コピー)しただけなので、間違いを加えていきます。
「異変なし通路」を変更しないように注意してくださいね。
例えば、こんな感じで作っていきます。
どこが変わったか、分かりましたか?
このような感じで1つの地下通路につき、1つの間違いを作るんですね。
そして「異変あり通路10」まで間違いを作れたら、次のステップに進みます!
画面内を調べる
では「コード」に移動しましょう。
ここではまず、画面内を調べるコードを作っていきます。

これが完成したら緑の旗マークをおして、正しく動くか確認しましょう!
確認できたら、以下のボタンで変数を作っていきます。

まずは「出口番号」と「通路番号」と「スタート」という変数を作りますね。
「出口番号」は以下の通路を1~8どれにするかを判断する数字です。

「通路番号」は、以下の通路を「異変なし通路」「異変あり通路1~10」のどれにするかを判断する数字ですね。

「スタート」はゲームが開始されたかどうかを判断する変数ですね。
1ならゲームが始まっている、0なら異変なし通路にしてゲームを開始する、とプログラムが判断できます。
まずは緑の旗ボタンが押されたらゲームスタートなので、「出口番号」も「通路番号」も「スタート」も0にしておきます。

そして地下通路を「異変なし通路」と「異変あり通路1~10」で変えるために、以下のようにブロックを組み替えてください。

これで緑の旗マークが押されたときにゲームがスタートし、異変なし通路からスタートできるようになりました。
正解したら進み、不正解なら0番出口に戻す
まずは、「進む」と「戻る」ボタンを作成します。
それぞれ別のコスチュームで作るようにしてくださいね。


8番出口は、間違い探しに正解すれば、出口の番号を1つずつ増やします。
逆に間違えれば0番出口に逆戻りするようなプログラミングですよね。
そこで「進む」ボタンのコスチュームでは、以下のプログラミングを作ります。

大きさやx,y座標の位置は、適切な大きさになるように数字を変えてください。
りけーこっとんのゲーム上ではこれくらいの大きさと位置で作りました。

次に「戻る」ボタンのコスチュームで、以下のプログラミングを作ります。

「進む」ボタンとほぼ同じプログラミングに見えますが、赤枠の部分が違うので注意が必要。
そして「進む」ボタンでも「戻る」ボタンでも、一番左下のブロックに「出口に行く」というメッセージを送っていますね。
この中身を最初にたくさん作った地下通路のコスチュームに戻って、以下のように作ります。

これで「もし出口番号が8(8番出口)」なら「ゴール」というメッセージを送ります。
「そうでない(0~7番出口)」なら「地下通路を変える」というメッセージを送っていますね。
「地下通路を変える」メッセージはどこで受け取るかというと、一つ前の章で説明した、以下のプログラミングでした。

つまり0~7番出口なら、異変が「ある」もしくは「ない」地下通路に変えて、同じことが繰り返されます。
さらに、「ゴール」というメッセージを送っていました。
この中身は簡単なので文字だけで解説しますね。
- 「ゴール」という文字だけのコスチュームを作る
- もし出口番号8なら「表示する」、そうでないなら「隠す」
で作成できるはずです。
ここまで来たら、実際にゲームができるかプレイしてみましょう!
スクラッチで8番出口を遊ぶ
スクラッチには、8番出口のゲームがたくさんあります。
先ほどの作り方を真似て1から作らずとも、8番出口で遊べてしまうんですね。
以下のリンク・緑の旗ボタンを押すことで、8番出口で遊ぶことができます。
早速遊んでみましょう!
遊ぶ画面の「ルール」の部分に書いてあることが多いと思います。(以下の画像の赤枠)

1.https://scratch.mit.edu/projects/939374825/ (e-haruharu様作)
こちらはPC版とモバイル版があり、どちらでも楽しめるところが便利な部分ですね!
あとシンプルに間違いが難しくて、りけーこっとんはいまだにクリアできてません…
2.https://scratch.mit.edu/projects/923162176/ (SMEcreater様作)
こちらはクリアは内容で、連続で何回成功できたかを競うことができるようですね。
簡単な間違いから難しい間違いまでバリエーション豊かに用意されているので、たくさん楽しめます!
3.https://scratch.mit.edu/projects/933503900 (tktooruyh11様作)
他の8番出口と違い、プロローグ的なものがあるところが面白いです!
また8番出口を出たら終わりではなく、8番出口以降で間違いがないときに進めればクリアになります。
まとめ
今回は8番出口の作り方を解説しました。
プログラミングはゲームなどを作りながら、楽しく学ぶことが重要です。
既存のゲームを真似ることで、お手本をイメージしながらプログラミングできますよね。
そのお手本を真似するために、「この動きはどうやってプログラミングすれば良いんだろう?」と考えられるようになります。
これが、プログラミング的思考の第一歩!
お子さんの作りたいものを作りながら、どんどん上達しましょう。
スクラッチには他にも、たくさんのゲームがあるので探してみてくださいね。
ということであれば、スクラッチが学べるプログラミング教室へ通うことを検討してもいいかもしれませんね。
無料体験・資料請求ができるところが多いので、まずは無料の資料請求だけでもしてみてください。
その行動が、お子さんの将来をきっと変えるはず!