どーも、りけーこっとんです。

「RPAとAIって、何が違うの?」「ビッグデータ、IoT、ブロックチェーン…ニュースでは聞くけど説明できない」

このような、G検定の「AIの社会実装」の範囲に入ったばかりの方はいないでしょうか?

この記事では、AIを実際のビジネスや社会で使うときの基本の考え方を解説します。

AIのビジネス活用で一番大事な「AIは目的ではなく手段」という考え方から、RPAとAIの違い、AIの燃料になるビッグデータ、AIと一緒に使われるIoTとブロックチェーンまで整理しました。

(2026年10月更新:G検定の現行シラバス(2024年第6回から適用)に合わせて内容を見直しました。)

この記事の要点

  • AIのビジネス活用では、「AIを入れること」ではなく「経営課題の解決と利益の創出」が目的
  • RPAは決められた手順の作業を自動化するツール、AIはデータから学んで判断するもの
  • ビッグデータとは、量が多く、種類がさまざまで、発生する速さも速いデータのこと(3つのV)
  • IoTはあらゆるモノをインターネットにつなぐこと、ブロックチェーンは改ざんされにくい分散型の記録の仕組み

手元に公式テキストが1冊あると、この記事で扱う用語をシラバスの言葉づかいのまま確かめられます。

深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版

JDLA(日本ディープラーニング協会)監修の公式テキスト。用語の意味を正確に確かめたいときの辞書がわりになります。

この記事は、現行シラバスでは第2章「機械学習」、第7章「AIプロジェクトの進め方」の範囲です(シラバスはJDLAの公式ページで確認できます)。G検定の範囲全体を一覧で見たい方はG検定チートシートもどうぞ。

この記事では、文字の装飾を次の3段階にそろえています。試験直前は赤太字だけ拾い読みしても要点がつかめます。

  • 赤太字(超重要):試験で正解を決める決め手。年号・人物・数字・違いのポイント
  • 青色マーカー+太字(重要):用語の定義。「〇〇とは」の一文
  • 太字(覚えておきたい):あわせて覚えたい関連用語や覚え方

AIのビジネス活用|経営課題の解決と利益の創出

AIのビジネス活用とは、AIを手段として使い、企業の経営課題を解決したり、新しい利益を生み出したりすることです。

G検定でよく問われるのが、「AIによる経営課題の解決と利益の創出」という考え方です。これはキーワードというより、AIを使うときの心構えですね。

AIが流行っているからといって、AIを導入することが目的になってはいけません。「AIを導入して何を解決したいのか」をしっかり考えることが重要です。最初に「こんな課題を解決したい」という目的があって、その解決にAIが使えそうなら取り入れる、という順番ですね。もしかすると、その問題の解決にはAIは向いていないかもしれません。

AIによる経営課題の解決と利益の創出のイメージ。課題や利益が目的で、AIはそのための手段

このように「利益や課題の解決」が目的にあって、そのためにAIを使うという考え方が大切です。

1つの明確な正解があるというより、どの場面でAIが有効なのかを具体的に知っておくことが重要ですね。

りけーこっとんも実務で「とりあえずAIで何かできない?」という相談をよく受けますが、まずは「何に困っているか」から一緒に整理するようにしています。

日本のAI戦略

日本でも、AIをどう活用していくかの方針が国や経済界から示されてきました。

  • AI活用戦略(2019年、日本経済団体連合会):「AI-Readyな社会」を目指して、企業や社会がAIを使いこなせるようになるための方針をまとめたもの
  • AI戦略2019(2019年、政府):AIを使いこなせる人材の育成などの目標を示したもの。高校で「情報Ⅰ」が2022年度から必修になったのも、こうした流れの1つです
  • AI推進法(2025年成立):AIの研究開発と活用を国として進めるための法律。これに基づいて、内閣にAI戦略本部が置かれ、AI基本計画が作られています

AIの活用にあたっては、個人情報保護法や著作権法などの法律を守ることも欠かせません。

AIに関係する法律は個人情報保護法と著作権の記事や特許法と不正競争防止法の記事で解説しています。

RPAとAIの違い

RPAとは、パソコンで行う決まった手順の事務作業を、ソフトウェアのロボットに代わりにやってもらうことです。

Robotic Process Automationの略です。

工場の製品の生産ラインをロボットが担っている、というのはイメージしやすいですよね。これは体を使う作業の自動化でした。

RPAは、パソコンの事務作業(ホワイトカラーの業務)を自動化するものです。

RPAのイメージ。パソコンの定型作業をソフトウェアのロボットが代わりに行う

例えば「毎月、決まった形のエクセルに領収書の金額を入力する」といった作業を自動化できます。

しかも、簡単なものならドラッグ&ドロップで作れるのがすごいところ。具体的なソフトには「UiPath」「Power Automate」などがあります。

ここで大事なのが、RPAとAIの違いです。

比べるところ RPA AI
何をするか 人が決めた手順をその通りに繰り返す データから学んで、自分で判断する
得意な作業 手順が決まっている定型作業 手順を決めにくい判断(画像の見分け、需要の予測など)
ルールが変わったとき 人が手順を作り直す必要がある 新しいデータで学び直せる
例 毎月の伝票の入力、ファイルの転記 手書きの文字の読み取り、問い合わせの分類

RPAは決められた手順を正確に繰り返すのが得意で、自分で判断はしません。
一方、AIはデータから学んで判断できます。

実際の現場では、AIで手書きの伝票を読み取り(判断)、RPAでその結果をシステムに入力する(定型作業)、のように組み合わせて使うことも多いんですね。

ビッグデータとは(AIの燃料)

ビッグデータとは、量がとても多く、種類がさまざまで、次々に生まれてくるデータのことです。

形式を問わない、ということなので、例えば次のようなデータがあります。

  • 動画・音声・画像のデータ
  • Webサイトのアクセスログ
  • 顧客の購入履歴
  • センサーの記録

Excelのように行と列でまとまった表の形のデータを構造化データ、動画や音声、文章のように行と列でまとめられないデータを非構造化データと言います。

ビッグデータには、構造化データだけでなく非構造化データもたくさん含まれます。

ビッグデータの特徴は、よく次の「3つのV」で説明されます。

V 意味 例
Volume(量) データの量がとても多い 動画サイトに毎日アップされる大量の動画
Variety(多様性) データの種類がさまざま 文字・画像・音声・位置情報
Velocity(速度) データが生まれる速さが速い SNSの投稿、センサーのリアルタイムの記録

機械学習やディープラーニングは、大量のデータから学ぶので、ビッグデータはAIの燃料とも言えますね。

インターネットやスマホの普及でビッグデータが集まるようになったことが、第3次AIブームのきっかけの1つでした(AIの歴史の記事で解説しています)。

G検定の勉強で身につけた知識は、データ分析やAI関連の仕事でそのまま使う土台になります。データ系の求人は職種名がバラバラで自分では探しにくいので、どんな求人があるのかを一度眺めておくと、次に学ぶべきことがはっきりしてきます。

IoT・ブロックチェーンとAI

IoTとは

IoTとは、身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながり、情報をやり取りすることです。Internet of Thingsの略です。

最近はニュースなどでもこの言葉をよく見かけるようになりました。

スマホやテレビ、スマートウォッチはもちろん、スマートスピーカーや冷蔵庫、エアコンなどもインターネットにつながり、外から操作したり、自動で動いたりできるようになっています。

IoTのイメージ。家電やスマホなどさまざまなモノがインターネットにつながる

IoTの機器からは、センサーのデータが次々に集まります。このデータがビッグデータになり、AIで分析して役立てる、という流れですね。

例えば、工場の機械の振動データをAIで分析して、故障する前に知らせる(予知保全)といった使い方があります。

ブロックチェーンとは

ブロックチェーンとは、取引などの記録を、ネットワークに参加するみんなで共有しながら、鎖のようにつないで分散して管理する仕組みのことです。

こちらは聞いたことがあっても、説明は難しいという人も多いと思います。

詳しい話は置いておいて、特徴は次の2つです。

  • 記録をみんなで共有して鎖のようにつないでいるので、データの改ざんがとても難しい
  • 中心となる管理者がいないので、どこか1か所が止まっても仕組み全体が止まりにくい
ブロックチェーンのイメージ。中心の管理者がいなくても、みんなで記録を共有して管理する

これまでのシステムは、例えばゲームアプリなら運営会社という1つの中心に頼っていました。

運営会社のシステムが止まれば使えませんし、運営会社がデータを書き換えることもできてしまいます。

ブロックチェーンは、こうした中心がないので、信頼性と安全性が高いんですね。

今までのデジタルデータは簡単にコピーできたので、「これが本物(オリジナル)です」と証明するのが難しいものでした。

ブロックチェーンを使うと、その証明の信頼性が高まるので、資格の証明書や取引の記録など、「本物かどうか」が大事な用途に使われます。

ビットコインのような暗号資産にも使われている技術です。

G検定での問われ方

用語 一言でいうと 覚えるポイント
AIのビジネス活用 AIを手段にして経営課題を解決し、利益を生む AIの導入そのものを目的にしない
RPA パソコンの定型作業をソフトのロボットで自動化 決められた手順を繰り返す。判断はしない
ビッグデータ 量・種類・速さがけた違いのデータ 3つのV(Volume・Variety・Velocity)
IoT あらゆるモノがインターネットにつながる センサーのデータがAIの材料になる
ブロックチェーン 記録をみんなで共有して分散管理する仕組み 改ざんが難しい・管理者がいない

よくある質問

Q. RPAとAIは組み合わせられますか?

組み合わせられます。例えば、AIで手書きの伝票の文字を読み取ったり、問い合わせの内容を分類したりして、その結果をRPAでシステムに入力する、といった使い方がよくされています。

判断はAI、決まった作業はRPAという役割分担です。(今後はAIの身になるかもしれませんが…)

Q. ビッグデータの「3つのV」とは?

Volume(データの量が多い)、Variety(データの種類がさまざま)、Velocity(データが生まれる速さが速い)の3つです。

最近は、Veracity(正確さ)やValue(価値)を加えて説明されることもあります。

Q. AI導入で失敗しやすいのは?

「AIを導入すること」自体が目的になってしまうケースです。

解決したい課題がはっきりしないまま始めると、何を作ればよいか決まらなかったり、作っても使われなかったりします。

まず課題を決めて、その解決にAIが向いているかを考えることが大切です。

よくある質問の内容までスラスラ答えられたら、次は問題形式で解いてみるのがおすすめです。選択肢を見比べると、どこで引っかけられるのかが分かってきます。

徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第3版

分野ごとの問題と解説がまとまった問題集。記事で覚えた用語を、本番と同じ選択式で解いて確かめられます。

まとめ

  • AIのビジネス活用は、経営課題の解決と利益の創出が目的。AIは手段
  • RPAは決められた手順の定型作業を自動化し、AIはデータから学んで判断する。組み合わせて使うことも多い
  • ビッグデータは、量(Volume)・種類(Variety)・速さ(Velocity)の3つのVで表される、AIの燃料
  • IoTはあらゆるモノをインターネットにつなぎ、センサーのデータをAIで活用する
  • ブロックチェーンは、記録をみんなで共有して分散管理し、改ざんを難しくする仕組み

次回は、AIプロジェクトをどう進めていくか、PoCやCRISP-DM、MLOpsといった進め方の考え方をMLOpsとAIプロジェクトの進め方の記事で解説していきます。

G検定の試験範囲をまとめて見直したい方は、シラバスの全キーワードを一行でまとめたG検定チートシートをどうぞ。分野ごとに読み進めたい方はG検定の解説記事一覧からどうぞ。

お子さんと一緒にAIを学びたい方には、親子で生成AIの使い方を学べる講座もあります。

G検定の勉強で身につけた知識は、データ分析やAI関連の仕事でそのまま使う土台になります。データ系の求人は職種名がバラバラで自分では探しにくいので、どんな求人があるのかを一度眺めておくと、次に学ぶべきことがはっきりしてきます。

20代で未経験からIT職を目指す方、すでに経験があってフリーランスの案件を探したい方は、それぞれ専門のサービスを使うと探す手間が省けます。

ABOUT ME
りけーこっとん
小学生と関わり始めて、10年。最初は学童アルバイト、現在は小学生向けにプログラミングを教えています!日々、小学生のプログラミングに関する情報の発信をしています。小学生のお子さんがいて、プログラミングに興味のある親御さん・お子さん必見です!